先日、学生時代の友人と10年ぶりに会いまして。
彼女とのこの間の主なやり取りは
メールでもLINEでもその他諸々でもなく、
何故だか「葉書」である。
彼女のほかに「葉書」や「手紙」だけでやり取りをしている友人が他に何人かいるのだけれど。
どうしてそうなったのか理由は分からないのだけれど。
この「葉書」「手紙」という距離感は
とても心地よい。
緊急でもなければ、社交辞令的な挨拶でもなく、
特段なにか伝えたいことがあるわけでもないのだけれど。
オンラインであれば、あっという間に届く。
急を要する場合や、瞬間の会話を重ねるのにはとても便利。
その一方で、
ふと、なんだか画一的な感じがしてしまう。
届いたかも分かるし、読んだかどうかも即座に分かる。ひとつふたつタップしたら即読めてしまう。
分かりやすすぎる一方で、
距離感が近いのか遠いのか、
ちっとも分からないのだ。
その点、手紙や葉書は、時間がかかる。
相手の好きそうな、
もしくは
季節や書きたいことに合わせて
“紙”を選ぶことからはじまり、
インクの色は何色にしようか、
どんな切手を貼ろうか、
どんな文香を挿しこもうか。
などと、出すまでにも時間がかかる。
やっとポストへ投函しても、
海を越え山を越えて運ばれて行き、
相手の手元に届いたのか、
相手が開封したのかは分からない。
この真面目なお国の恩恵で、
大抵は無事に届きはするのだけれど。
受け取るときも。
なんの足音もせずにふいに届くそれは、
思いがけない贈り物をもらったような気持ちになる。
手紙や葉書は、無論手書きが好ましい。
少しインクが滲むような、
匂い立つような、
雨の日に受け取るそれはまた特別な感じがする。
誰かが、わたしのために使ってくれた時間が
目の前にするりと現れる。
「窓を開けるとどこからか風鈴の音が聞こえてきます」
などとはじまるそれは、
あっという間に時間も場所も距離も曖昧にする。
是即ち、送り主との距離感なのだと思う。
5年ぶりだろうと10年ぶりだろうと、
「あら、お元気そうね」と
いつもの調子で会えたりするのである。
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