先日、名古屋市美術館で開催されている
ーモネ それからの100年ー
へ行ってきました。
つまり、モネは印象派ではなく、あらゆる現代美術の生みの親ではないのか?
(アンドレ・マッソン、1975年のインタヴュー)
モネからインスピレーションを受けた作品が
過去から現在へ
そして、現在からモネへと視点を移し
どのようにモネがあらゆる時代の画家たちを刺激してきているのか。
精巧に計算された空間にどっぷり身を浸してきた。
さりとて、モネ。
数年前まで、まったく好みでなかった。
美術の教科書でみるそれは、
なんとなく、のっぺりともっそりと
わたしの目には映ったのである。
ある時、モネの睡蓮をみた。
瀬戸内海 直島の地中美術館にて。
モネのその作品のために作られた空間に、
モネはいた。
なんと雄弁に、なんと瑞々しく、なんとしっとりと、ただ、いた。
突然、色を帯び、様々な音を奏で、風が吹き、光が動いた。
「睡蓮」について、語る言葉をわたしは持たない。
モネの「睡蓮」をわたしがどう感じるのか。
きっといま観ても、まったく違う感想を持つかもしれない。
いまのわたしはどう観るのだろうか。
サワサワという柳の葉、時折ぽちゃんぽちゃんと跳ねる錦鯉、ヒソヒソとおしゃべりする木漏れ日たち。
あの時聴こえた音の行方を、探しに行こうか。
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