真夜中には赦されるものがある気がする。
夜にものごとを考えることは、
あまり好ましくないようだが…
それでも、だ。
感情が濃くなる真夜中だからこそ、
「理性」と言う名の蓋を開けてくれる。
色んなものが寝静まって
闇が日常を隠し去った後、
お月さまにしか聞こえない、ひとりごと。
昼間の「日常」を被ったわたしから、
唯々、想いの溢れるままに。
ドロドロした真っ黒なかたまりも、
恥ずかしいくらいの恋煩いも、
あり得ないくらいの妄想も。
真夜中に溶かすように、ひたすらわたしと戯れる。
余分なものは、夜の闇に連れ去ってもらい、
きちんと弔う。
ロクでもないものは、それでも
これまでのわたしを作っているものなのだから、
トジコメテオカズニ
アリガトウと
サヨウナラを。
必要なものは、お月さまに日常へ連れて行ってもらう。
ほら、朝が来ればまた、わたしはちゃんと「日常」を取り戻すのだから。
夜にしか聴こえない、
わたしの声で戯れようじゃないか。
真夜中に赦されているのは、
別れを告げるものへの弔いの時間なんだと思う。
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