ヒトは答えを欲しがる
「正解」「不正解」を付けられてきたからだろうか。
先日、上司がこんなことを言った。
上司の「正解」を部下が探す部署は思考が停止している、と。
世にAIが登場して久しい。
そんな世の中だからこそ、答えを自分で作れる生きるチカラが必要だ。
悠久の人びとは、生きるチカラを使って、自らの正解を出し、生き抜いてきた。
わたしが使っているPoints of You®は、そんな現代の人に失われてしまった、生きるチカラを育てるモノだと思っている。
美しいフォトカードを眺めて、思考を巡らせ、それを言葉にしてみる。
脳の非言語領域にあるイメージを対話によって、外側に表現していく。
イメージを言語化していくという癖を身につけることで、自分の中でまだ形になっていない思いを、自分の言葉で、デザインとして、アイデアとして、表現できるようになる。
フォトカードの解釈には失敗も正解もない。
あくまでも自分の解釈だ。
違う意見を受け入れ、視点の違いを楽しむこと。
それこそがこの体験の目的でもあり、魅力的な人間関係を築いていく上でとても有効なのだと思う。
フォトカードを眺める時には、ぜひ五感を使って楽しんでほしい。
『この写真が意味するものは…』『この言葉だからこうだろう』なんて、誰かの正解を探す授業のような見方なんてしないで。
自分がどう見たいのか、どう見ているのかを見つめる。
何が写っているのか、写っていないものは何だろうか。例えば、目の前のカードの好き、嫌いをジャッジしてもよい。その後に、なぜ好きなのか、なぜ嫌いなのかを自分の言葉で探していく。
クライアントセッションでも、ワークショップでも、
「この見方で合ってますか?」と聞かれることがある。
イジワルなようだけど、その問いの場合は、
「あなたはどう感じますか?」と答えている。
慣れないうちは、外側に答えを探す。
はじめは考えたこともないことをするので、わからなくて当たり前でもあるのに、「分からない」と考えることをやめたり、「正しい見方」を探す。
分からないものと出会った時こそ、チャンスだ。
脳が『なんだ、これは???』とぐるぐる動きだす。
質問の答えを探しはじめる。
その脳内カオスの状況を整理して、自分の言葉にする訓練を普段からしておくと、
●自分のこころを開くチカラ
●自分の考えを表現するチカラ
●違う意見を聞いて受け取り認めるチカラ
●予定外の質問に答えるチカラ
●予想外のことを楽しむチカラ
つまり、決して奪われることのない、
あなたの生きるチカラを手に入れることができる。
そんなチカラを手にすると、
世界の見え方も変わる。
この混沌とした世界を生き抜くために、
あなたの中に眠る、豊かなチカラを目覚めさせる。
冒頭の、上司の言葉に戻る。
上司の「正解」を部下が探す部署は思考が停止している。
これは、会社という組織に限ったことではないと思う。
ヒトは、どんな人数であれ、どこかの何かに所属している。
家族やチームやビジネスコミュニティやPTAや、人と一緒に何かをして生きている。
誰もが、互いの言葉を認め、違いを大切にし、議論し、相互に影響を与えあえたら。
なんと世界は柔らかく美しいのだろうかと思う。
そして、ヒトであるからこその、やさしく豊かな生き方ができるのだと思う。
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