Back and Forth


行きつ戻りつ



これやこの 行くも帰るも 別れては
知るも知らぬも 逢坂(あふさか)の関
ー蝉丸ー


小学生の頃、百人一首倶楽部の副部長だったことを
すっかり忘れていたくらい、
和歌はちーーっとも分からないのですが。

わたしはこの蝉丸の歌が不思議なくらい、
とても好ましいのです。



行く人
帰る人
ひっきりなしに

知った人も
知らない人も
ここを境に 混ざり合う

めぐりあっては
またゆきすぎる

日本文学全集 河出書房新社
百人一首 小池 昌代 訳


わたしなら、なんと現代語訳にするかな…



毎日歩いている道
不意に突然
ここをどれだけの人が通ったのだろうと思う

笑顔の人、涙の人、怒っている人、

何か考えごとをしているような人、

何かをわたしに伝えたそうな人、

実際に伝えてくれた人、

愛してくれた人、

別れた人…

  
もう二度と会うこともないかもしれない人にも
わたしの道に交じってくれてありがとうと
そして
サヨナラマタイツカと



なんというか。

わたしにはこの囚われていない、
空気がちょうどよいのです。

人は、それぞれ生きたいように生きている。

時に交差したり、時に離れたり
なんとも
過分な期待がない感じ
ただ、その瞬間にある感じ

そんな様がとても好ましいのです。



ーPoints of You×Voyageー
⚫︎5/12(日)【名古屋】
POINTS OF YOU × Back and Forth

「過去からの手紙・明日への扉」@名古屋城茶席

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日々の音

大人のための絵のない絵本。 日常と非日常のはざまにあるふとした瞬間を音にする。 心を奏でていくと、世界はこんなにも美しくやさしい。 大人のあなたへ、ココロにまばたきをお届けします。

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