雨が連れてくるもの


「雨の名前」という本がすきで。


休みの日に時おり眺めては
うっとりしているのだけれど。


考えてみると、
なんだか水っぽいものがすきらしい。


『しっとり』とか。


海水浴場のすぐ近くで生まれたわりに
泳げないのだ、わたしは。


それなのに、サーフィンをやったりスキューバダイビングの免許を取りにセブ島まで行ったりする。


そして、話したことがある方たちからは、
わたし自身が『海』っぽいと言われたりする。


荒波なのかはわからないけれど…


さて、雨。


いまもカーテンの向こうから雨のざあざあと降る音がする。


だんだんと強くなってくる。


このはじまりと終わりの掴めるようで掴めない感じが好きなのかもしれない。


そして、さらっていくような感じが好ましいのかも。


雨が降る前と、降った後では、
なんだか世界が違う。


雨上がりには、何かがくっきりとする気がする。


本当に好きなのは
その雨音が止んだ瞬間の

あらたな色を帯びた空気なのかもしれない。

日々の音

大人のための絵のない絵本。 日常と非日常のはざまにあるふとした瞬間を音にする。 心を奏でていくと、世界はこんなにも美しくやさしい。 大人のあなたへ、ココロにまばたきをお届けします。

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日々の音

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