物語の果てに



ついこの前まで、街路樹の緑がきらきらしているなあ、と思っていたのに、

気がつけばもう紫陽花の似合う頃になっている。



なんと、時のうつろうのは早いものよ。


先日の週末は、Wabi × POINTS OF YOU × Sabiで
「わたしの物語」×POINTS OF YOU®︎ を開催しておりました。





わたしは『伝えるための文章を書く』ことが

ものすごく、苦手だ。



いやしかし、こうしてなにかは書いている。
なにを書いているのだろう?と、
思うところがあって。


伝えるための文章というのは、なんとなく。
わたしには繰り返されるパターンのように感じるのだ。


いや、むしろそうでないと、
書き手の伝えたいことは“正しく”伝わらない。


「伝えるための文章」は、いつ誰が読んでも、「同じ情報が届く」必要があるのだから。



その一方で、


その『伝えるための言葉』と『伝わらないかもしれない言葉』は、

わたしには大きく隔たりがある。



わたしは誰がいつ読んでも「同じ情報」を届けることに、ちっとも興味がないのだと、
気がついた。


わたしは、人はその瞬間瞬間を重ねて生きていると思っているので、

書くときも、その瞬間で書いている。



読んでくれる人も、その瞬間で読んでくれていると思っているフシがあるのだろう。


なので、誰にも伝わらないかもしれないな、
と思いながらも書いている。


ただ、その瞬間の読む人が、
その瞬間の気持ちで読んでくれたらいいな、と。


いや、読む以前に。



その時、その瞬間に、思い描くものへ、ゆらゆらと漂ってくれたらいいな、

などとと思いながら書いている。





誰かの過去はわたしの明日かもしれないし、
わたしの未来は誰かの過去かもしれない。


誰かのいまは誰かの過去になり未来になり
そして、それを見ている今日のわたしは
いまこの瞬間のわたしなのだ。


そんな、ないまぜのような時間を感じていただけたら、と思いながら、

冒頭のワークショップを考えていた。



誰かの言葉を借りることなく、
誰かのための言葉を紡ぐことなく、
誰かの聞きたいであろう言葉を話すのではなく、


ただただ、参加される方それぞれの『わたしの物語』を、

“自分自身のために”紡いで欲しいという、わたしの願いだ。



それでも、言葉は鏡となる。



誰かにとっては何気ない物語が

誰かのチカラになることがある。



ワークショップの日にちょうど満開になるような芍薬を数日前に買ってきた。


芍薬は、一心に咲き、ある日急にポトリと散る。
その瞬間にしか見えない、ことを体現しているような、咲き方をする。


お花屋さんにわがままを言って選んでもらったそれは、

まさに当日に、柔らかく花びらを垂らし、いまは、ピンクの絨毯を床に散らしている。




物語の果てに見たもの



それは、参加してくれた方それぞれが織りなした「わたしの物語」


この物語はまた色を変え、カタチを変えながら続いていくのでしょう。



またその続きを聴くことができたなら、
とてもしあわせなことである。



さて。

今月以降も、ワークショップはオンラインと対面と、状況に合わせて開催していきます。


●POINTS OF YOU × VOYAGE主催

6/20(土)13:00〜16:00

わたしを旅するPoints of You- vol.3

ーListen to the voice of my heartー わたしの心の声を聴く



日曜ギャラリーM&R主催(対話型観賞会)

無料のオンライン対話型観賞会をはじめました


⚫︎6月のテーマは『雨』 雨の匂い、雨のあるところ。

6/7(日)10:00〜11:00

⚫︎7月のテーマは『浮舟』 真夏の夜の夢、昼下がりの泡沫。

7/5(日) 10:00~11:00




●Wabi × POINTS OF YOU × Sabi主催

Points of You®︎ Academy L1 Hello Points ワークショップ

7/18(土)〜19(日) 13:00〜

エキサイティングな2日間のワークショップでは、Points of You®のメソッドとツールを学び、ユニークな形式のコミュニケーションと対話を体験します。

日々の音

大人のための絵のない絵本。 日常と非日常のはざまにあるふとした瞬間を音にする。 心を奏でていくと、世界はこんなにも美しくやさしい。 大人のあなたへ、ココロにまばたきをお届けします。

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